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DENTAL MAGAZINE デンタルマガジン

アシスタントのためのイメージアップ講座

第3回(110号)
敬語を使えるようになりたい ~パート2~
株式会社ロングアイランド 接遇マナーインストラクター 伊藤 純子

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前回は、“敬語を身に付けよう”ということで段階を追って身に付けるために、2つの課題を出しました。①言葉は“です”“ます”まで、文章を最後まではっきりと話そう。②相手の持ち物や事には“お”をつけ、自分の物や事にはつけない。(例:患者さんのお電話番号、私どもの医院の電話番号 など)以上のことを、日常で意識しようという課題でした。どうでしょう?少しは慣れて頂けましたでしょうか。さて今回は、“相手に気持ちよく動いてもらう言い方”です。一般的な接客業に比べて、皆さんのお仕事は相手に何かをしてもらうように促すことが多いのではないでしょうか。例えば、「保険証を持ってきてください」「保険証を見せてください」「もう少し待ってください」「座ってください」「口を開けてください」…など、患者さんは皆さんの指示によって動きますね。その指示は言い方によっては命令のように威圧的に聞こえ、患者さんは不快な気分になったり、いやいや従うという気持ちになるかもしれませんそれでは患者さんと良い信頼関係は結べず、前向きな姿勢での治療は望めませんね。そこで、少しでも患者さんが協力的に気持ちよく動いてくれるような言い方を工夫してみましょう。きれいな日本語を話したくないですか?~パート2~伊藤純子株式会社ロングアイランド~しなさい。↓~して下さい。↓~してもらえませんか。↓~して頂けますか。だんだん丁寧に、そしてお願いの形になっているのがわかりますか?“~しなさい、~して下さい。”という指示・命令に対してこの形を《依頼形》と言います。相手に対して、こちらが一歩下がってお願いするのです。例えば、“次回保険証を持ってきて頂けますか?”“もう少し、上に上がって頂けますか?”“5分前に、お越し頂けますか?”というように言うことで、患者さんに“分かったわ”“いいですよ。”と、前向きに協力していただくことで少しでもスムーズに診療を進めることができるのではないでしょうか。さらに、内容によっては、“お手数ですが、…”“申し訳ありませんが、…”“恐れ入りますが、…”などの言葉、(これをクッション言葉とかマジックフレーズと言います)を付けて、よりお願いするような言い方も必要です。例えば、型を採ったのに、うまくいかなかったために、再度採らせてもらうような必要があるときや、治療の参考にするために問診表を書いてもらうとき、またいつも予約に遅れがちの方に、早く来てくれるようお願いするときなど、“申し訳ありませんが、もう一度採らせていただけますか?”“お手数ですが、こちらの質問表にご記入頂けますか?”“お忙しいとは思いますが、なるべく5分前にお入り頂けますか?”どうでしょう、こう言われた患者さんは、命令されるよりはるかに気持ちよく行動できると思いませんか?そして、それに従って頂けたときには、こちらも気持ちよく、“恐れ入ります。”“よろしくお願いします。”“ありがとうございます。”と、返せば言いのです。これらの会話を笑顔で優しく言っている姿を想像してみてください。よい雰囲気だと思いませんか?相手に何かを促す言い方の基本は、クッション言葉(心遣いの言葉)+指示(相手にして欲しいこと)+依頼形(お願いの形)指示が命令にならないよう、言葉をソフトなクッションで包んで伝えるのです。もちろん、相手が小さな子供であれば、“恐れ入りますが…”というのも変ですね。この場合は、“○○ちゃん、~してくれる?”“ありがとう!”とすれば十分です。今は医療機関が患者さんから選ばれる時代です。ドクターの腕がよい、悪いは患者さんには判断できません。患者さんが歯科医院を選ぶ一番の理由は、親切で丁寧な説明・治療を受けられることだそうです。しかし単に言葉が丁寧なだけでは患者さんは満足しません。誰にでも同じ、マニュアル的だと察知することでしょう。大切なのは、相手の年齢や性格、そのときの状況に応じた心遣いが感じられるかどうかということです。かなりご年配の方なら、大き目の声でゆっくりと、お仕事をされていて多忙な方には笑顔を忘れず、てきぱきとした話し方で、また中学生・高校生ぐらいなら、親しみを込めるのも大事ですが、あまり子供扱いをせずに…。というように、同じ言葉でも相手に合わせることが大切です。“相手を動かす”事の多い仕事についている皆さんです。毎日、忙しい中で、きちんと相手が見えていますか?相手が誰であろうと、同じ言葉で、淡々と指示を出してはいないでしょうか?言われるがままに従っているように見える患者さんも、心の中では、あなたの一つ一つの言葉に満足・不満・安心・不安を感じているのです。流れ作業にならないよう、十人十色といわれる患者さんをしっかりと見て、相手に合った接し方・話し方を心掛けていきましょう。次回は、相手を傷つけないようなお断りの仕方、否定の仕方をお伝えしたいと思います。●アシスタント講座