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DENTAL MAGAZINE デンタルマガジン

アシスタントのためのイメージアップ講座

第11回(118号)
あなたの想像力を活かそう!-先読み能力を育てる-
株式会社ロングアイランド 接遇マナーインストラクター 伊藤 純子

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128先日、私の娘が愚痴を言い始めました。彼女が美容院に予約の電話を入れたときの話です。電話をすると、女性が出てきて、予約をしたい旨を話すと、応対者:「いつがよろしいですか?」娘:「今週の火曜日の午後は空いていますか?」応対者:「申し訳ございません。空いておりません」娘:「では水曜日の午後は?」応対者:「申し訳ございません、そちらもいっぱいです」娘:「じゃ、金曜日は?」応対者:「はい、こちらも…」娘:「じゃあ、今週は全部無理ということですか?」と、ちょっとムッと来て聞くと、応対者:「はいそうです。申し訳ございません」と、丁寧に答えるのです。娘:「じゃ、いつが空いているのか教えて下さい!」応対者:「来週の火曜日の午後でしたら空いております」娘:「じゃあ、その日の3時にしてください」応対者:「かしこまりました。3時に予約をお取りいたします。お客様のお名前とお電話番号をお願いします」娘は電話を切ってから、あきれて、『詰まっているのなら、最初からいつが空いていると言ってよ!まったく何にも考えてないんじゃないの!』と腹が立ったというのです。それから、数分経ったころ、電話がかかってきました。番号を見るとその美容院からです。『また予約を変えてくれ!とでも言うのかしら!』とムッとしながら電話に出てみると、先ほどとは違う女性です。「○○様の携帯でしょうか?」と聞いてきたので、「違います」と答えると、「大変失礼致しました。申し訳ございません。念のため確認をさせていただきたいのですが、お客様の番号は○○○―○○○○―○○○○ですか?」と聞くので「そうですよ」というと、「大変失礼致しました」と丁寧に切ったというのです。どうやら、このあとの女性は、お客様リストか何かを見ながら、電話をかける際に娘の番号を他の方の番号と見間違えたか、登録間違いをしていたようです。また、間違い電話をかけてしまうと申し訳ないと思ったのでしょう。間違い電話だったからといって慌てて切るのではなく、冷静に今自分がかけた番号を確認することで、再度間違えてかけてしまわないようにと番号を確認してきたのです。娘は、『同じ美容院の人でもこんなにも頭の使い方が違うんだな~』と感じたそうです。確かに、前半の女性は言葉からは、一見丁寧な応対をしているように思えますが、どうでしょうか。次に予想される質問をまったく考えていないのではないでしょうか。だから、聞かれたことに対してだけ、「申し訳ございません。空いていません」と受身的に答えるだけで、「いついつならいかがでしょうか?」という“提案”ができていないのです。先のことを予測して、空いているところを先に知らせてあげて、その中から選んでいただこう!という考えはまったく思いつかないのでしょうか。マニュアル的な応対はできているのですが、先を読んでいくというのではなく、いわゆる指示待ち型のタイプでし伊藤純子株式会社ロングアイランド接遇インストラクターあなたの想像力を活かそう!-先読み能力を育てる-■アシスタント講座■ょう。それに引き換え、後半の間違い電話をかけてきた方は、同じ美容院の方でも指示待ち型ではないようです。次もう一度掛けたときにまた同じミスを繰り返してはお客様に失礼!ということで、慌てて切るのではなく、電話番号をしっかりと確認するところに、先読みができている、よく気がつく方だなあ、と話を聞いていた私も感心しました。同じような、ことが歯科医院の皆さんにも当てはまるのではないでしょうか。電話での予約や治療終了後の次回の予約の取り方において、しっかりと先読みをしていますか?もちろん、マニュアルに従って、感じよく応対することは大切なことです。特に新人の方は、敬語など言葉遣いが不安でしょうから、マニュアルを基本にして頂きたいと思います。しかし、基本はあくまでも基本であって、相手の要望や、状況によって、進め方は変わります。いわゆる“臨機応変”です。応用はどのようにするのかというと、“先読み”です。相手が何を望んでいるか、次に何を言い出すだろうか、間違いであったときには、ではどうして欲しいだろうか、自分だったらどうしてほしいだろうか…などと、相手の立場にたって常に先を読む、つまり想像することが必要です。言い換えると、これが“気を配る=患者応対マナー”ということなのです。患者接遇や接客応対において臨機応変に対応できるということは、一見難しいようですが、常に“相手の立場に立って考えること”ができれば、たとえ新人でも、臨機応変に対応できるはずなのです。「まだ慣れていないから…」ではなく、新人だからこそ(まだどっぷりと応対する側に慣れてしまわないうちに)、自分が患者の立場だったらこうしてほしいだろう、自分がお客様だったら…と考えてほしいのです。逆に、ずっとマニュアル的に応対し続けていると、染み付いてしまって、なかなか応用を利かせることができなくなってしまいます。今年入った新入社員のスタッフの方!! まだ固まっていない今が大切です。少々言葉が変になっても良いのです。相手の立場に立って想像してください。今からその芽を育てていけば、臨機応変なマナーができるようになるだけでなく、作業における“先読み”もできるようになるはずです。是非、新人の皆さん!自信を持って、あなたの想像力=先読み能力を活かしてくださいね。この頁に掲載されていますイラストの原画を1名様にさしあげます。医院の待合室やスタッフルームの壁をやさしく演出してください。なお、応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。ご希望の方はとじ込みのアンケートはがきの通信欄に「アシスタント講座イラスト希望」とご記入のうえお送りください。デンタルマガジン116号『アシスタント講座イラスト』原画プレゼントに多数ご応募をいただき、ありがとうございました。抽選の結果、森信先生(広島県福山市)にイラストを発送させていただきました。原画プレゼント■アシスタント講座■129