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DENTAL MAGAZINE デンタルマガジン

アシスタントのためのイメージアップ講座

第19回(126号)
歯科医院の将来に期待~これからの患者サービスとは~
株式会社ロングアイランド 接遇マナーインストラクター 伊藤 純子

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94患者さんの意識も単に「痛いところを治す」という感覚から、「治した歯を二度と悪くしたくない」ためのケアに対する意識もようやく出始め、アメリカではすっかりと定着している意識がようやく日本にも芽生え始めたようです。さらに最近では、ホワイトニングなど口元の美しさにこだわる方も増え、美容整形外科も乗り出し、さらに一般的になってきています。そのため歯科医院もエステ的なリラックス空間のある治療室や待合室を取り入れている医院もあるようです。先日、ある地方でセミナーをさせていただきました。まだ歯科医院が乱立していない地域らしく、従来からあるスタイルの医院がほとんどで、審美や予防歯科を積極的に取り入れている医院は少ないようでした。しかし、都市部では、インターネットなどの患者満足度ランキングを見ても、上位に挙げられている歯科医院には、予防、審美を掲げているところが少なくありません。つい先日、テレビの番組で取り上げられていたのですが、東京のとある歯科医院では、○○コースという60分9,800円というサービスがあるそうです。口臭チェックをして、その原因となる歯や舌の汚れを取り除き、歯もきれいに株式会社ロングアイランド接遇マナーインストラクター伊藤純子歯科医院の将来に期待~これからの患者サービスとは~今年の春、私の友人の娘さんが歯科大に入学しました。彼女の父親もそのまた父親も代々歯科医で、彼女はお父様と同じ大学に入りました。さぞかしお父様は喜んでいらっしゃるだろうと思ったのですが、友人に聞くと大反対だったそうです。聞くところによると、歯科医院は乱立しており、これから彼女の将来は決してラクではないだろう、もっと違う道を選んで欲しかった…というのです。きっとご自分の娘には苦労をさせたくないとの親心なのでしょう。そのお気持ちもよく分かります。しかし、その一方で父親の姿を見ながら育ち、同じ道を選んでくれたことを嬉しくも感じていらっしゃることは確かで、複雑な気持ちのようでした。確かに今、歯科医院の数は驚くほど増え、とてもはやっているところもあれば、患者数が減っているところもあり、差があるようです。それを乗り切るために、お一人でこつこつと診療されている医院もあれば、複数のドクター、スタッフで多角的な診療を行っている医院もあり、そのスタイルはさまざまのようですが、どこも患者さんの確保は大変なようです。最近の歯科医院をみてみると、今までの“治療”“矯正”に加えて“予防”さらに“審美”まで看板を掲げているところも目につくようになり、一昔前の『歯医者さん』のイメージとは、ずいぶん違ってきているようです。カラフルな治療台、インテリア、スタッフの応対にいたるまで、エステ的な要素さえ感じられるところも出てきています。95白くして、息もきれいにしてくれるというサービスです。何でもオフィス街の男性が昼休みや出張前の時間に利用するのだそうです。関西では、まだあまり聞いたことはありませんが、このようなサービスを行う歯科医院が出てくるのもそう遠くはないでしょう。もちろん、地域によって差はあるものの、近い将来、きっと今の流れとは変わってくるはずです。歯科医院に限らず、世の中のありとあらゆる職業は、昔とまったく同じ形でやっていくことは難しいでしょう。そして、ある商品や仕事が人気となれば、店舗やその仕事をしようとする人も増えます。数が増えれば当然、競争が始まり値段を安くするだけでなく、それに打ち勝つためにあの手この手と付加価値をつけてきます。その付加価値とは、顧客が求めていること、満足することとは何かということを考えたものでなければ、選ばれることはありません。今、歯科という業界にも、その競争の波が押し寄せているのです。このような流れの中で生き残るためには、新しい診療科目を追加することだけが最良策とは申し上げません。それ以外にも取り組むべきことはあるはずです。しかし、少なくとも時代は変わり、顧客である患者さんの意識や要望も変わっていることは事実です。ドクターのみならず、スタッフも一丸となって、世の中の流れはどうなっているのか、その中でこれから求められる患者サービスとは、どうあるべきか…について考え、前向きに柔軟に取り組んでいく姿勢が大切ではないでしょうか。私の友人の娘さんが数年後、どんな新しいスタイルの歯科医になってくれるのか、そして、さらに新しい時代を切り開いてくれるのかを、私はとても楽しみにしており、お父様の心配をよそにひそかに彼女にエールを送っています。アシスタント講座