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DENTAL MAGAZINE デンタルマガジン

Clinical Report
レーザー歯科医療における保険収載の潮流と安全性について
川口市開業 日本レーザー歯学会専門医指導医 篠木 毅

1960年初頭より、レーザーが歯科に応用されるようになってきた。初期においてはNd:YAGレーザーや炭酸ガスレーザーが主として臨床応用され、1965年頃より半導体レーザーあるいはEr:YAGレーザーも使用されるようになった。
ところが、診療の現場では自費かサービスとしてしか使用されておらず、爾来レーザー照射療法の保険収載は多くの先生の積年の願いであった。
歯科用レーザーにおいて、最初に保険導入されたのはEr:YAGレーザーと炭酸ガスレーザー(機器は限定)であり、照射対象は歯の硬組織であった。
アーウィンの歯科診療報酬点数については、う蝕歯無痛的窩洞形成加算が2008年当初20点であったのが2010年に40点に増点となり、また、FopおよびGTR1次手術時歯根面レーザー応用加算が同じく40点(2010年)から60点(2012年)に増点され現在に至っている。

  • 参考資料
  • レーザー機器加算1(50 点)
  • レーザー機器加算2(100 点)
  • レーザー機器加算3(200 点)

レーザー照射医療に関する医療技術提案書を申請し始めた頃より、Er:YAGレーザーだけでなく他波長での応用や、ダイアグノデントなどについても保険収載に向け学会のなかでは討論されていた。また、歯の硬組織だけでなく口腔の軟組織を対象としたレーザー照射についても鋭意検討されていた。
現実には厳しい状況が10年近く続いたが、地道な科学的根拠の収集と日本レーザー歯学会が日本歯科医学会専門分科会に昇格したことなどが契機となり、日本レーザー歯学会・日本歯科医師会・日本歯科医学会・厚生労働省における3月末のギリギリまで折衝の末、Er:YAGレーザーをはじめ、CO2レーザー、半導体レーザーおよびNd:YAGレーザーいずれかを用いた口腔粘膜処置(再発性アフタ性口内炎レーザー処置)、口腔軟組織手術のレーザー機器加算、ならびに血管腫のレーザー治療が新規に保険収載された。
そこで今度の課題は、いかにレーザーを安全に使用できるか、どのようにすれば国民に対し安全安心のレーザー歯科医療が担保できるかという点である。当初は施設基準に、レーザーに関連する日本歯科医学会あるいは日本医学会主催の安全講習会を受けることが必須であるという流れであったが、歯科医師の自発的な自己研鑽を信じてという有り難くかつ名誉なご高配により安全教育研修の修得が望ましいということになった。
日本レーザー歯学会においては,本年度は4回ほどの安全講習会を行う予定である。先生方におかれましては、是非本講習会を受講されることをお勧めします。
次号において、今回の保険加算に沿ったEr:YAGレーザーの臨床を大阪府ご開業の山本敦彦先生に執筆いただく予定です。

  • 施設基準
  • 口腔粘膜血管凝固術・・・・2000 点

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デンタルマガジン 166号 AUTUMN