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歯周検査がPam で変わる!『歯周ポケット測定器「Pam」』について

株式会社ナルコーム

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キーワード:一人で歯周検査が完結/チェアタイム短縮/DOORシステムと同期連携

■はじめに

日本での歯周病有病率は、20代で約7割、30~50歳代は約8割、60歳代は約9割である。この数値の高さから歯周病は国民病とも呼ばれているが、その反面8020運動達成者が2017年時点で51.2%と、残存歯数は増加傾向にある。
近年、歯科業界のみならず、マスコミでも歯周病と全身疾患の関連性が大きく取り上げるようになったことからも、国民が口腔内環境に高い関心を示している事実を伺い知ることができる。
予防診療のための定期検診を目的に来院する患者が増加している現代において、歯周ポケット精密検査は正確で定量的であることに加え、効率的であることが求められている。
しかしながら、手用プローブを使用した歯周精密検査の場合、検査実施者である歯科衛生士が異なるとプローブの挿入圧に差異が生じ、測定結果にブレが生じやすくなる。それゆえに定量的な検査が難しいとの声が挙がっていた。
また検査実施者と数値記入者がペアになって行うケースもあるため、時間と手間がかかる検査であることも問題視されていた。
株式会社ナルコームは、それらを改善できる製品として『歯周ポケット測定器「Pam」』を発売した(図1)。

  • 歯周ポケット測定器「Pam」のイメージ
    図1 歯周ポケット測定器「Pam」

■歯周ポケット測定器「Pam」とは

専用ハンドピースの先端をポケットに挿入し、フットスイッチを押すことで、ポケット数値が専用ソフトに自動入力される、新しい歯周ポケット測定システムである。
構成は、ハンドピース、ディスポヘッド、フットスイッチ、専用ソフトウェア「ペリオスタジオ」で成り立っており、「ペリオスタジオ」をインストールしたPCにハンドピースをUSB接続して活用する(図2)。

下のチャートエリアは横スクロールできます
  • 「Pam」の構成イメージ
    図2 「Pam」の構成イメージ

1)Pamの特徴と使用方法
Pamの先端部分は、一定圧力(20~25g)がかかると針が引っ込む仕様になっている。適正位置まで挿入し、ポケット内に入っている針の長さを測ることでポケットの深さを測定する。
一定圧力で計測できるため、定量的な検査が可能となる。これにより測定者ごとの数値ブレについて気にかけることなく、継続的な数値管理を行える。
Pamで測定した数値は足もとのフットスイッチを押すことで確定され、専用アプリケーションソフト「ペリオスタジオ」に入力される。
両手を計測に専念させることができるため、入力のたびに検査機器とペンを持ち替える必要がなく、清潔である。
また、数値記入者を付けずに、一人で歯周精密検査が完結できるため、短時間で終え、チェアタイムの短縮につながる(図3)。

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  • 歯周検査入力のイメージ
    図3 補助なしで一人で歯周検査入力が簡単に行える。

2)モリタDOORシステムとのシームレスなデータ同期
「ペリオスタジオ」に入力した歯周検査数値は、モリタDOORシステムと同期を取ることにより、様々な用途で活用ができる。
さらに、デンタルオフィスコンピュータ「DOC-5 PROCYON 」へ歯周検査を入力する手間なく取り込まれ、またそれらのデータからP病名や治療計画が自動で作成される。
加えて、患者プレゼンテーションソフト「TrinityCore Pro」は、入力された歯周検査データをグラフィカルに表示でき、患者説明用資料として活用できる(図4)。

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  • モリタDOORシステムとのシームレスなデータ同期のイメージ
    図4 モリタDOORシステムとのシームレスなデータ同期

3)Pam使用方法サポート
同じ歯周検査であっても、従来の手用プローブとPamでは、扱い方が大きく異なる。そのためPamで正しく測定するには、Pamでの検査方法に慣れる必要がある。
使用方法や注意事項は、ホームページ上に動画で案内してい る。
URL http://www.narchom.co.jp/

4)付属品・別売品
先端部に使用するディスポヘッドは、衛生面を考慮したディスポーサブルタイプ。
個包装されているディスポヘッドを検査時に開封してみせることで、感染対策を意識する患者に対して、安心感を抱かせる効果も見込める。
患者の歯周ポケットの深さにあわせて、先端針が7mmタイプと13mmタイプの2種類から選択する(図5、6)。
それぞれ100本単位で購入が可能で、両方を合わせたアソートも用意している(図7)。
フットスイッチ は、有線/無線タイプと1連/2連を選ぶことができる。
スイッチの“通常押し”と“長押し”を使い分けることで、測定値のみならず、排膿や出血なども足元で操作可能である(図8)。

  • 先端部は衛生的なディスポチップで、取り外しが可能
    図5 先端部は衛生的なディスポチップで、取り外しが可能。
  • 患者の歯周ポケットの深さにあわせて、先端針が7mmタイプと13mmタイプの2種類から選択する
    図6 患者の歯周ポケットの深さにあわせて、先端針が7mmタイプと13mmタイプの2種類から選択する。
  • それぞれ100本単位で購入が可能
    図7 それぞれ100本単位で購入が可能。
  • フットスイッチは、有線/無線タイプと1連/2連を選ぶことができる
    図8 フットスイッチは、有線/無線タイプと1連/2連を選ぶことができる。

5)システム要件
Pamに付属される専用ソフトウェア「ペリオスタジオ」は院内のPCにインストールして使用できる。
必要システムは図9の通りである。

  • ペリオスタジオ必要システムのイメージ
    図9 ペリオスタジオ必要システム

■まとめ

Pamを使用することで、測定者が変わっても一定圧力での歯周検査ができるため、定量的な数値管理を継続的に行える。
また検査実施者のみで検査を短時間で終えることができ、チェアタイムの短縮にもつながる。そのため、より効率的なスケジュールを組むことが可能となる。
さらに、モリタDOORシステムと同期を取ることで説明資料などにも活用できる。
説明資料を簡単に印刷して手渡せる環境を作ることで、患者自身が現状の歯周環境を把握し、また改善状況をすぐに理解することができるため、継続的な予防診療を実現する手段のひとつとなる。

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