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DENTAL MAGAZINE デンタルマガジン

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「Cresmile(クレスマイル)」~デジタル社会に対応した新しい予防システム~
株式会社モリタ セールスプロモーション部  部長 河野 敦/歯科衛生士 道廣 香奈

■目 次

■はじめに

歯科医療は、う蝕や歯周病などお口のトラブルを治す従来の治療中心の流れから、予防・メインテナンス中心の時代へと大きく変化しています。そうしたなか、「歯科健診」と「メインテナンス」を普及させることで“お口の中から、健やかで、笑顔があふれる社会へ”というスローガン実現に向けて、社会貢献を図りたいと考えてまいりました。
ただ一方で、本来予防を担うべき歯科衛生士の慢性的不足のほか、定期受診率を見ても、欧米諸国が70%程度を維持しているのに対し、日本では10%未満と、患者さんの定期的なメインテナンスの重要性に対する意識が低いという現状もあります(表1)。
そこで、まず患者さんに予防・メインテンスの重要性をご理解いただくこと、さらに先生と患者さんが良好な信頼関係を築き、生涯を通して長く通院してもらえるための仕組みとして生まれたのが、モリタが提案する新しい予防歯科システム「Cresmile(クレスマイル)」です。

  • 定期受診の割合の表
    表1 定期受診の割合
    (出典:「日本・アメリカ・スウェーデン3ヵ国のオーラルケア意識調査vol.1」ライオン株式会社)

■「Cresmile(クレスマイル)」が目指すビジョンとは

患者さんの継続的な来院を促すためには、生涯にわたって健康を守る“かかりつけ医”として、「受付~問診」「事前面談」「リスク分析」「検査」「医療面接」「プロケア」「OHI(口腔衛生指導)」「セルフケア」「次回予約確認(リコール)」という一連のサイクルを構築することが重要と考えます(図1)。
モリタが取り扱う製品は81,000品目におよび、その中から歯科医師、歯科衛生士の皆様が求める幅広いニーズにトータルにご提案できる製品力・総合力を持つことが私たちモリタの強みです。
「Cresmile(クレスマイル)」では、それらを単なる「モノ(製品)」としてではなく、「コト(ソリューション)」としてご提案するため、これまで培ってきたデジタル技術をもとに、製品群をデジタルで連携します。
例えば、画像やリスク分析・検査内容を一括管理し、複合的に診断できるので、患者さんに合わせた治療計画が提案しやすくなります。患者さんの理解がより深まり、そこから信頼も生まれます。そして、その医院様が患者さん一人ひとりにとっての生涯“かかりつけ医”になれるよう全力で支援いたします。
さらに、一人でも多くの生活者の皆様に、お口の健康を守ることが全身の健康に繋がることを訴求してまいります。
これらのビジョンを実現するために、現在そしてこれからモリタが取り扱う商品を、オンラインサービス「DOOR Link」を基盤としたプラットフォーム上でデータ連携していく計画がすでにスタートしています。
「Cresmile(クレスマイル)」の実現により、将来の歯科医療は患者さんにとってより安全・安心に、歯科医療従事者の皆様にとっても負担軽減やスムーズな診療に大きく貢献できる、そんなプログラムをモリタは提案しつづけます。

  • Cresmile(クレスマイル)が目指すビジョン
    図1 Cresmile(クレスマイル)が目指すビジョン

■「Cresmile(クレスマイル)」導入で可能になる診療イメージ(図2)

①来院(再来院)から検査

患者さんが来院すると、タブレット端末による問診票入力システムを使って簡単に問診を済ませていただきます。そこで入力されたデータはオフィスコンピュータに反映され整理された状態で歯科医療従事者の皆様の手元にわたります。そのデータは、患者さんの要望や今後の治療方針を分析する資料となり、事前面談時に信頼関係を築くための基盤になります。
さらに、Web予約システムを併用することで、LINE@を活用した予約確認・医院からのお知らせなどを患者さんのスマートフォンに配信。自宅や外出先にいる患者さんとのコミュニケーション、キャンセルの軽減、来院率・リピート率の向上にも貢献します。

②検査から「プロケア」

検査時には、従来のX線画像撮影、口腔内カメラによる観察画像、歯周病検査、光学う蝕検査をはじめ、検査前のリスク分析として唾液検査や口臭分析などを行い、これらのデータはすべてデータ総合管理ソフトによって一元管理されます。医療面接の際にはこれらのデータから必要な情報を表示し、治療計画の立案や患者さんとのコミュニケーション向上・治療に対するモチベーションアップに寄与します。
さらに、そうしたデータをもとに客観的で説得力のある説明が行われたうえでプロケアが実施されるため、患者さんもより安心、納得して受診していただくことができます。将来的には、AI技術を活用した診断により、データ整理、リスク分析、診療プランの提案を行い、診療の最適化を図ることも視野に入れています。

③「プロケア」から「セルフケア」

プロケア後のOHI(口腔衛生指導)時には、口腔内写真やそれまで記録した患者さんのデータをもとに、主に歯科衛生士さんによる患者指導をシンプルかつスムーズに行える環境を提供します。ここでも将来的にはAI技術を活用し、患者さん個々のデータをもとに、適切なセルフケア商品を提案するサポートも考えています。
さらに、患者さん自身がご自宅でも医院で指導された内容を、スマートフォンなどを使って動画や説明書を見ながら実践できるツールも順次ご提供していきます。

下のチャートエリアは横スクロールできます
  • Cresmile(クレスマイル)導入で可能になる診療イメージ
    図2 Cresmile(クレスマイル)導入で可能になる診療イメージ

■歯科医療にもっとできることを

モリタがご提案する「Cresmile(クレスマイル)」は、予防歯科の未来を創造するため、モリタが描くデジタル社会に対応した新しいコンセプトです。前述させていただいたデータ連携による診療イメージは、現時点でモリタがビジョンとして描いているものであり、今後、さらに向上したシステム構築を目指していくため日々アップデートしていくことを想定しております。詳しくは、最寄りのモリタスタッフまでお気軽にお問い合わせください。
“予防歯科をすべての人に”—「Cresmile(クレスマイル)」の実現が、歯科医療従事者の皆様へのサポートと一人でも多くの生活者の皆様のQOL向上に貢献できれば幸甚に存じます。

デンタルマガジン 173号 SUMMER