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Case Report

SPIシステムインプラントを用いた審美インプラント修復

大阪歯科大学口腔インプラント学講座 臨床教授 大阪府開業 なかじま歯科医院 中島 康

キーワード: SPIシステムインプラントを用いた審美修復/マイクロギャップフリー/イニセルインプラント

目 次

はじめに

審美領域におけるインプラント治療では審美性の確立が重要である。
特にインプラントの埋入ポジションがその是非に大きな影響を与えることが報告されている。
ティシュレベルインプラントとボーンレベルインプラントでは垂直的なポジションが異なり、ティシュレベルインプラントを用いても良好な審美結果を得ることができ、また長期的に管理を行う上でも有利な点がある。
SPIシステムインプラントはティシュレベルインプラントでありながら、マイクロギャップフリーの利点を生かすことで、ボーンレベルインプラント様に使用することも可能であることが特徴である。

症例1

単独欠損症例において、周囲の状況がよければ審美性を得ることは約束されている。
患者は左側中切歯歯根破折のためインプラント治療を希望して来院した。抜歯後2ヵ月でインプラント埋入手術を行った。インプラントは3次元的に理想的な位置(Comfort Zone)に設置し唇側部にはGBRによりオーバーオーギュメンテーションを行った。
その後、骨膜減張切開を行いテンションフリーの状態で縫合閉鎖を行なった。
インプラント埋入後5ヵ月でプロビジョナルクラウンを装着、3ヵ月のコンディショニングフェーズを経て、最終補綴物の装着に移行した。
術後1年の経過観察時には良好な審美結果および健康なインプラント周囲組織の状態を維持していた。

症例1
  • [写真] 初診時の口腔内写真
    図1 初診時の口腔内写真。
  • [写真] 左側上顎中切歯の歯根破折を認める
    図2 左側上顎中切歯の歯根破折を認める。
  • [写真] 抜歯後2ヵ月の口腔内所見
    図3 抜歯後2ヵ月の口腔内所見。
  • [写真] 抜歯後2ヵ月のCBCT所見
    図4 抜歯後2ヵ月のCBCT所見。
  • [写真] SPIシステムインプラントをコンフォートゾーンへ埋入する
    図5 SPIシステムインプラントをコンフォートゾーンへ埋入する。
  • [写真] 唇側にGBRを施行
    図6 唇側にGBRを施行。
  • [写真] テンションフリーの状態で縫合閉鎖を行う
    図7 テンションフリーの状態で縫合閉鎖を行う。
  • [写真] インプラント埋入後4ヵ月でプロビジョナルレストレーションを装着
    図8 インプラント埋入後4ヵ月でプロビジョナルレストレーションを装着。
  • [写真] 2ヵ月間のソフトティシュコンディショニングが終了した状態
    図9 2ヵ月間のソフトティシュコンディショニングが終了した状態。
  • [写真] カスタマイズドインプレッションコーピングを用いた最終印象
    図10 カスタマイズドインプレッションコーピングを用いた最終印象。
  • [写真] 最終補綴物装着後1年の口腔内所見
    図11 最終補綴物装着後1年の口腔内所見。
  • [写真] 術後1年のCBCT所見
    図12 術後1年のCBCT所見。骨レベルは機械研磨表面で安定している。

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