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Interview
歯周組織再生療法の際にオペの難易度を下げ、術者負担を軽減
福岡県福岡市 船越歯科医院 勤務 (2022年3月広島県広島市にて広島すとう歯科・歯周病クリニック開業予定) 周藤 巧
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有病者の方や高齢で様々なリスクをお持ちの方の場合、理想的な歯科治療が難しいケースが多々あります。そういった方々に「最先端の歯科治療を提供して差し上げたい」というのが歯科医師としての私の信念でした。その想いを胸に大学研修を終え、大学病院では主に病気や服用薬剤のために通常の歯科治療を受けにくい方を診る“全身管理歯科”という診療科で2年間研修医、医局員として勤務しました。
そののち、縁あって船越歯科医院に勤務することになり、最先端の歯科治療、とりわけ歯周病については基礎から応用に至るまで教えていただく幸運に恵まれました。さらに、2018年1月に導入した歯科用レーザー「アーウィン アドベール EVO」では、院内の担当に任命され、知識を深めていくなかでEr:YAGレーザーの魅力にどっぷりハマることになります。
Er:YAGレーザーを活用するメリットは大きく3つあると感じています。
1つは、菌のコントロールができることです。私も日々の実践で感じているところで、患部に照射した際も菌血症の発症が抑制されたという報告も多数見られており、有病者や高齢者の方にメリットがあると感じています。
2つめは特別な技術がなくても簡単に不良肉芽を除去できること。歯周組織再生療法を行う際には、汚染物質や不良肉芽組織の徹底的な除去が必要です。従来は手用スケーラーなどでこそぎ取っていたのですが、その際に職人技のような細かい技術が必要でした。しかしEr:YAGレーザーでは、骨面と不良肉芽の境目にうまく当てるだけでポロッと一度できれいに取れてくれるので、オペの難易度を下げてくれると感じています。
メリットの3つめは術者の身体の負担を軽減してくれるところです。深い骨欠損部位のデブライドメントを行う際、どうしても無理な体勢を強いられることが多かったのですが、特にアーウィンの場合さまざまな形状のチップが揃っていて、ハンドピースの取り回しも自由度が高いので、負担のない体勢で処置を行うことができます。また歯間が近接していたり、狭くて深い骨縁下欠損部のデブライドメントの場合、従来の器具だと入りづらく超音波を使った際に薄い骨壁を壊してしまうこともまれにありましたが、Er:YAGレーザーは機械的な刺激も少なく部位に適したチップを選択することで、そうしたデリケートな部分も温存できたり、深い部分にも入っていけるので、治療の幅も広がります。非外科的な処置の場合でも痛みが少ないので、無麻酔でそういうシビアな部分まで積極的にアプローチできるところも大きな魅力です。

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デンタルマガジン 180号 SPRING