DMR ディー・エム・アール

No.202 2001年6月21日発行
創面保護ならびに肉芽形成を促す抜歯創用保護材である砲弾型アテロコラーゲンスポンジ「テルプラグ」の臨床的比較検討
日本大学松戸歯学部口腔外科II 石井達郎、西村均、小宮正道、秋元芳明、中村武夫

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●商品構成●医療用具承認番号20400BZZ00406コラーゲン層と、感染の防止と滲出液等の水分透過能調節を目的とするシリコーン膜からなる品種です。シリコーン膜内にメッシュを入れ、シリコーン膜を強化した品種です。シリコーン層のないコラーゲン層のみよりなる品種です。メッシュ補強タイプシリコーン膜付タイプコラーゲン単層タイプタ   イ   プ サ イ ズ 入 数2.5×2.5cm2.5×5cm 5×5cm10×10cm2.5×2.5cm2.5×5cm5×5cm10×10cm2.5×2.5cm2.5×5cm5×5cm10×10cm5枚入1枚入1枚入1枚入5枚入1枚入1枚入1枚入5枚入1枚入1枚入1枚入1.テルダーミス自体が、患者自身の細胞侵入で真皮様組織を構築し ます。2.密着性に優れ、疼痛を緩和します。3. 深い創面(骨、腱、筋肉等の露出部位)に使用できます。4. 熱処理による架橋のため、コラーゲン本来の生体親和性を損な いません。5. 外部からの細菌侵入をシリコーン層で防止します。(シリコーン膜付タイプ、メッシュ補強タイプ)6. 抗原性がほとんどありません。7. 無菌製品であり、直ちに使用できます。特   徴特定治療材料 <健保適用>テルダーミス真皮欠損用グラフト細胞が侵入し、真皮・粘膜を再構築します。1.注射針のカートリッジへのセットは簡単で確実です。2.従来のネジコミ式カートリッジシリンジにも対応可能です。3.針先のカット面方向が一目でわかる“針先マーク”付です。4.カラーとラベル表示によって種類の判別が容易です。5.ゲージ規格30G、31Gの2種類をシリーズ化しました。特   徴ロックタイプでワンタッチ!簡単着脱で、治療の効率化が図れます。デンタル・マンスリーレポート No.202 2001年6月21日発行PUB No. SPCC-06.042-1-202.0106.82,000 SJ.NL-SU編集・発行 商品本部 DMR編集室モリタのインターネット・ホームページ“DENTA L PLA ZA” http://www.morita.com●掲載商品は予告なく仕様変更することがありますので予めご了承ください。●ご使用に際しましては、製品に添付の使用説明書を必ずお読みください。●このパンフレットは再生紙を使用しています。東京本社 東京都台東区上野2-11-15 〒110-8513 TEL:03-3834-6161大阪本社 大阪府吹田市垂水町3-33-18 〒564-8650 TEL:06-6380-2525関 連 商 品●テルモ歯科用注射針品種表歯科用注射針テルモ歯科用注射針 ロックタイプゲージ30G ロックタイプネジタイプ緑紫黄緑紫◎◎◎◎◎◎◎ ◎◎31G27G30G31Gカラーコード ショート12mm 16mm 21mm 25mm 30mmエキストラショート ロング針の長さNEWNEW●医療用具承認番号 14600BZZ0005430G ショート   100本入      100本入×3 31G ショート   100本入      100本入×3 31G エキストラショート   100本入      100本入×3 27G ロング、ショート   100本入   30G ロング、ショート   100本入      100本入×3 31G ショート   100本入      100本入×3 31G エキストラショート   100本入      100本入×3 〈ロックタイプ〉〈エコノミーパック〉〈エコノミーパック〉〈エコノミーパック〉〈エコノミーパック〉〈エコノミーパック〉〈エコノミーパック〉〈ネジタイプ〉製造 テルモ株式会社NEWはじめに 一般歯科医院において、日常、頻繁に行われる観血的処置の大部分が抜歯術であり、通常、術後の出血や抜歯創の保護を目的に抜歯創用保護材が使用されている。ところが、抜歯創は口腔という特殊な環境に開放創として存在し、しばしば、抜歯後の出血、疼痛、ドライソケットなどの治癒不全、さらに重篤な感染症などを引き起こし、患者さんにとって術中、術後に苦痛を強いる処置とされている1)。今までは止血や外来刺激の遮断を目的に酸化セルロース、ゼラチンスポンジなどが使用され、患者さんの苦痛の緩和を図ってきた。しかし、これらは時として異物として働くことが知られており、必ずしも抜歯創の上皮化や仮骨化、つまり、抜歯創自体の治癒に関しては遅延する傾向にあった。また、出血傾向を示す患者さんの抜歯に際しては止血シーネを使用し、出血の予防を図ってきたが、作製の煩雑さという欠点があった。 そこで、今回、歯科矯正治療中に行われる便宜抜歯を例に取り、骨欠損創に対して有効性が示唆されているアテロコラーゲン製材2)とゼラチンスポンジの抜歯創における創面保護ならびに肉芽形成に関して、その有効性を比較検討した。日本大学松戸歯学部 口腔外科II:石井達郎、 西村均、 小宮正道、 秋元芳明、 中村武夫Tatsuo Ishii,   Hitoshi Nishimura, Masamichi Komiya, Yoshiaki Akimoto,  Takeo Nakamura創面保護ならびに肉芽形成を促す抜歯創用保護材である砲弾型アテロコラーゲンスポンジ「テルプラグ」の臨床的比較検討1)堀田恒:抜歯創の異常治癒経過.歯界展望 別冊 抜歯の臨床,390-397,1979.2)上田実,大久保肇,他:スポンジ状のアテロコラーゲンの骨欠損治療に及ぼす影響.日本口腔科学会誌,43(3):363-368,1994.3)木次大介,児玉利朗,他:アテロコラーゲンスポンジの抜歯窩治癒過程に及ぼす効果について.日本口腔インプラント学会誌,10(4):444-453,1997.4)小西淳,吉本剛,他:アテロコラーゲン製抜歯創用保護材(TRE-641)の抜歯創に対する創傷治癒効果についての実験的検討.生体材料,16(5):266-275,1998.5)石川悟郎,秋吉正豊:口腔病理学.永末書店,511-517,1987.6)野間弘康,金子譲:カラーアトラス抜歯の臨床.医歯薬出版,48-56,1991.7)大崎健一,小西淳,他:コラーゲンスポンジを用いた人工皮膚.人工臓器,18:151-154.1989.8)小西淳,後藤彰久,他:自己組織を再構築させる新タイプのコラーゲン材料.人工臓器,18:155-158,1989.9)児玉利朗:新MGS法-テルダーミスを応用した歯周手術の実際-.医学情報社,9-12,1998.10)久野淳,夏目長門,他:障害者へのアテロコラーゲン製抜歯創用保護材(TRE-641)の使用経験.障害者歯科,237-241,1997.11)水木信之、藤田浄秀,他:アテロコラーゲン製抜歯創用保護材(TRE-641)の臨床評価.ザ・クインテッセンス,15(6):220-238,1996.参 考 文 献図1 テルプラグ内包装のSサイズ、   Mサイズ図2 テルプラグSサイズ、Mサイズ図3 スポンゼル内包装 図4 スポンゼル人に優しい歯科診療を考えるデンタルをテーマに明るい情報をお届けします。 C O N T E N T SISSN 0915-0765商品本部  創面保護ならびに肉芽形成を促す抜歯創用保護材である   砲弾型アテロコラーゲンスポンジ  「テルプラグ」の臨床的比較検討●材料および方法●止血効果について●固定効果について●上皮化の程度について●創陥凹の優位性について■関連商品特集SSサイズ10個入 Sサイズ10個入 Mサイズ5個入●医療用具承認番号20900BZZ00646SSφ8×15mmSφ8×25mmMφ15×25mm●まとめ テルプラグを構成しているコラーゲンはペプシンでテロペプチドを消化したアテロコラーゲンである9)。テルプラグはこのアテロコラーゲンを抜歯創に容易に挿入できるように砲弾状のスポンジ構造に加工したものである。一方、スポンゼルは動物の骨、皮膚、靭帯または腱を酸もしくはアルカリで抽出したゼラチンを多孔性スポンジに加工した物である。その目的は他の創傷被覆材と同様に外来刺激の遮断、感染の防止、上皮形成促進、肉芽形成促進、疼痛の軽減、良好な密着性にある9 )が、各創傷被覆材により効果に差が存在する。中でもテルプラグは上皮形成促進、肉芽形成促進に有効で、さらに疼痛の軽減、血漿成分の漏出防止に優れているとされている3)、4)、10)、11)。今回の臨床的比較検討においても止血効果、上皮化の程度、創陥凹の優位性についてはテルプラグの効果が高いこと、局所的には術後の感染および副作用と思われる所見が全例に認められなかったことから安全性の認められる材料であることが示唆され、さらに、操作性が煩雑な止血シーネに比べても臨床上有用性のある医療材料と考えられた。 テルプラグをより効果的に使用するポイントとしては、 1 短根歯では根尖に行くに従い細くなる解剖学的特徴を考慮し、適応サイズを選択すること。 2 複根歯では挿入時に根間中隔が障害となるので事前に除去しておくこと。 3 抜歯窩辺縁の大きさより大き目のサイズを選択し、抜歯窩辺縁に合った形状に整形して密に挿入すること。 4 脱落が予想された場合は縫合等で固定を行うこと。等が考えられた。 なお、本内容は歯界展望(Vol.97、No.3、2001.)に掲載されたものを再構成したものである。抜歯創用保護材<保険適用外>テルプラグ

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