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アシスタントのためのイメージアップ講座

第6回(113号)
~患者接遇セミナーから~ いつも遅れる患者さんへの対応は?
株式会社ロングアイランド 接遇マナーインストラクター 伊藤 純子
ASSISTANT ASSISTANT

~患者接遇セミナーから~いつも遅れる患者さんへの対応は?

株式会社ロングアイランド 接遇マナーインストラクター伊藤 純子

患者接遇セミナーをさせていただいていて、よく受ける質問のひとつに、“いつも遅れてくる患者さんへの対応”があります。
最近は、予約診療制を採られている医院がほとんどのようですが、実際に聞いてみますと、「ほぼ予約どおりに治療を行えている医院」より、「時間通りに行っても、たいてい待たされるという医院」のほうが多いようです。
その原因はいくつか考えられるのですが、ひとつに、“予約時間に遅れてくる患者さん”が挙げられます。「時間に遅れる…」ということは、誰でも1~2回は覚えがあると思うのですが、たいてい遅れてくる人というのはなぜだか、毎回のように遅れてきます。
一人当たりの治療時間の取り方によっても、影響の出方や対処法は違うようですが、いずれにしろ、どちらの医院でも、この問題について頭を抱えていることが多いようです。
そこで今回は、セミナーで伺った様々な医院の対応例も含めて、いくつかの対処法をご紹介しましょう。
いつも遅れてくる方は、どれぐらいの時間遅れますか?
5分、10分、30分、それとも1時間!!??でしょうか?
30分、1時間の場合は、「後の予約の方がお待ちですので、かなりお待ちいただくことになりますが、よろしいでしょうか?」もしくは、「申し訳ありませんが、本日は予約の方で込み合っていますので、後日にお取りしてもよろしいでしょうか?」(診療後ドクターの予定があるので時間を延長できないなど)しっかりと事情を説明したほうがよいでしょう。
しかし、5分、10分だとそうもいかず、お待ちいただき、治療をすることになり、次の患者さんにもお待ちいただく羽目になることがよくあります。いずれの場合も、何度も続くようであれば、次回の予約を取る際に、工夫が必要です。
例えば、次回の予約を記入した紙(診察券など)とともに、次のような文面をコピーしたものを渡します。

《当院は、患者様のお時間を有効に使っていただくために、予約制を採用しています。予約治療がスムーズに運び、お待たせすることが少なくなるように、予約時間の5分前には、ご来院くださいますよう、ご協力をお願いいたします。なお、急患の場合には、やむを得ずお待ちいただくこともありますが、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。もし、ご都合で遅れられる場合には、ご来院前にあらかじめご連絡をいただけますでしょうか? よろしくお願いいたします。》

といったような内容を手書きではなく、ワープロで作成したものをコピーして、お渡しするとよいでしょう。(手書きだと自分にだけ書いたのかと思われ、嫌味になるのでは…)
さらに、まだ遅れる場合は、「次回は後の予約が詰まっておりますので、遅れていらっしゃると、診られない場合がございます。遅れられる場合は、ご来院の前にお電話いただけますか?」、さらに、「予約の時間を告げて、このお時間だとお忙しいですか? 30分後にしましょうか?」といってみる。など、いくつか試してみてください。
ただし、話し方は嫌味にならないように十分注意してください。
同時に、患者さんの待合室にも同様の文面をポスターにして貼っておくと良いでしょう。この場合は、ワープロ文字ではなく、あえて手書きで、絵なども添えてやさしいイメージになるような工夫もしてください。
いくつかの事例を紹介しましたが、これで100パーセント解決するわけではありません。
なかなか、一筋縄ではいかない方もありますが、その方も大切な患者さんなのです。
腹を立てるだけでなく、患者さんが進んで治療に参加できるような工夫も必要なのだと思います。
このような工夫は、選ばれる歯科医院になるためにも、大切な取り組みです。なぜならば、遅れる患者さんがいて、その影響で他の患者さんも待たせてしまうことになる、さらに、急患があり、また、時間を押してしまう。というように、予約時間のずれ込みがマンネリ化している医院もあると聞きます。
確かに、“遅れてきても、診てもらえる。”“急に行っても診てもらえる。”というのも、選ばれる医院になる要素なのかもしれませんが、その一方で、忙しい方にとっては、“時間が読めないので、困る。”“仕事の合間なので時間通りでないと、通えない。”など、不満度は上がってしまいます。
どちらの患者さんも満足させるには、遅れてくる患者さんへの対応だけでは不十分のようです。
そこで、次回は、医院側として、予約を取るときの工夫や待たせてしまっている患者さんへの配慮などについてご紹介したいと思います。
まずは、“いつも遅れてくる患者さん”へ、ここでご紹介した方法を試してみてください。
少しでも協力的な患者さんが増えることを願っています。

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