DENTAL MAGAZINE デンタルマガジン

アシスタントのためのイメージアップ講座

第70回(177号)
医院の収益アップのためにできること
株式会社ロングアイランド 接遇講師 伊藤 純子
ASSISTANT ASSISTANT

医院の収益アップのためにできること

株式会社ロングアイランド 接遇講師伊藤 純子

皆さんは歯科医院の収益を上げるためにどんなことをしていますか?
例えば新患率、既存患者の継続率、キャンセル率、自費率、物品販売売上などの言葉は日ごろ耳にしているかもしれませんね。ドクターだけでなく、スタッフからの患者さんへの働きかけ、対応の仕方によってこれらの数字をあげることができます。「私は受付だから」「助手なので関係ない」と思っている方もいるかもしれませんが、どのスタッフも収益に貢献できることがあります。
少し話はそれますが、先日私の夫が親不知を抜きました。痛みはかなり酷く、年末からお正月にかけて苦しんでいました。ちょうど少し前に知人が親不知を痛み無く抜いてきたという話を思い出し、早速知人にその歯科医院を紹介してもらいました。
その医院をネットで検索したところ、「痛くなかった」、「あっという間に抜けた」、「初めての抜歯で緊張したが丁寧な説明と声掛けのおかげで安心して抜くことができた」、「自費だったけど満足している」など、患者さんの口コミがとても良かったので、夫はその医院に出向きました。
当日はカウンセリングを受け、安心感を持てたので、数日後抜歯をしました。抜歯後、スタッフの方から、「どうでしたか?」と気遣う言葉があり、術後の注意点についても丁寧な説明がありました。最初のカウンセリングの際の説明通り、あまりにあっという間であったこと、安心したことを伝えたそうです。最後にスタッフの方から「もし良ければ、お知り合いの方をご紹介してくださいね」との言葉があったので、「もちろんです」と満足して帰ってきました。
皆さんの歯科医院では紹介で来院する患者さんは多いですか?
この歯科医院は口コミや紹介での来院者がとても多いそうです。その要因は、ドクターの腕が良いことはもちろんでしょう。しかしそれ以外にも、インフォームドコンセントを行っているカウンセリングスタッフの説明や応対が丁寧に行われていて、患者さんに納得、安心感を与えることができているからだと思います。また情報連携がスムーズになされ、ドクターが説明に多くの時間を掛けることなくすぐに治療に入ることができ、さらに術後の説明もスタッフが行い、積極的に紹介の依頼をする、口腔ケア商品を勧めるなど、セールス活動にも積極的に取り組んでいるようです。このような流れを採用している歯科医院は他にもあり、ドクターは治療に専念し、より多くの患者さんの治療に当たることができ、収益につながっているようです。
ドクターの治療技術の高さ以外にも歯科衛生士やカウンセリングスタッフ、受付スタッフの対応は患者さんの満足度に大きな影響を与え、紹介率や継続率アップにつながるのです。

もちろん応対が良いだけでは目に見えて収益にはつながりにくいです。そこで、紹介依頼をする、会計時にメインテナンスの予約を確実に取る、キャンセルが出ないよう予約日の事前に連絡を入れる、ホワイトニングや口腔衛生関連の商品を勧めるなど、積極的に取り組んでいる歯科医院は多くあります。
しかしその一方で「自費治療や商品は押し付けになりそうで言いたくない」、というスタッフの言葉を時々耳にします。確かに押し付け的なセールスは誰だっていやですよね。でも、もし自分がその歯科医院で受けた治療に満足していたら、また自分がその商品を使ってみて良いなと思っていたら、良いものを教えてあげたいと思いませんか。
スタッフの中には自身の歯の治療を自身が勤務している歯科医院でやってもらっている方が多くいらっしゃいます。であれば、その体験が一番のセールストークなのです。
例えば矯正の治療中なら「私も今、矯正を頑張っているんですよ。最初少し痛かったのですが、今はだいぶ慣れてきました」というように自身の体験や同僚の体験を話すことは患者さんにはとても参考になり、リアルな口コミになります。たとえ自身が受けたことのない治療であっても経験のある同僚の話を聞く、あるいは治療後の患者さんに「どうでしたか?痛みましたか?」など感想を聞いておくことで、別の患者さんのカウンセリングでのトークに使えます。
また口腔ケア商品であれば、私はいまこれを使っているのですが、すごく気持ちいいですよ…」などと言ってお勧めするのも効果的です。そのサービスや商品を実際に利用、使用してみた経験、もしくは同僚の体験談や患者さんの感想を自身の言葉で伝えればよいのです。
もちろんそれらの話を聞いてもらい、信用していただくためには、それまでの会話や応対で好感を与え、患者さんと良い信頼関係を結んでおくことは言うまでもありませんね。
院長から言われているから仕方なく勧めるというのでは“言わされている感”が伝わってしまいます。皆さんの歯科医院がより発展していくためにも医院が扱っている商品やサービス、治療内容について興味を持ってみてはいかがでしょうか。

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