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第77回(184号)

朝礼は生き生きとしていますか?

株式会社ロングアイランド 接遇講師 伊藤 純子

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朝礼は生き生きとしていますか?

株式会社ロングアイランド 接遇マナー講師伊藤 純子

朝礼は仕事モードへの切り替えの場であり、一日のスタートです。活気がある朝礼を行っているクリニックは、朝一番の応対から明るく、活気があります。その一方で、朝礼がなんとなく始まり、院長が話した後、チームのリーダーから伝達事項があり、淡々と終わるというクリニックもあります。その後、黙々と掃除をして、最初の患者さんを迎えると思いますが、この状態で朝一番の患者さんから元気よく明るく迎えることができるでしょうか?せっかく貴重な時間を取って朝礼をするのですから、事務的にこなすのではなく、明確な目的や役割を理解して臨むことで有意義な時間にしたいと思いませんか?
今回は職場、患者応対を活気あるものにするための重要なポイントである“朝礼”についてお話ししたいと思います。

◎朝礼の目的

朝礼はスタッフ全員が集まる場ですので、連絡や情報共有することはもちろん、目標の進捗状況の確認、患者応対に向けてウォーミングアップするなど、育成の場として活用することもできます。
短い時間ですので、効果的かつ効率的に朝礼を行うことで、活気ある職場、患者さんの対応に繋げていきましょう。どのような内容を取り入れていけばよいか、例も含めてお伝えします。
1. 連絡・共有事項の伝達
本日の来院予定の人数、カウンセリングで初来院する患者さん、その日で治療が終了する予定の患者さん、その他、気難しい患者さん、お子様連れで来院する患者さん、前回苦情のあった患者さんなど、気にかけてあげたい、声掛けしたい患者さんの情報を全員で意識しておくことで行き届いた対応をすることができます。
自分の担当の患者さんだけでなく、スタッフ全員が意識して声掛けをすることで、殺伐とした雰囲気ではなくクリニック全体の雰囲気が明るくなります。これは患者さんがもっとも変化に気付く点でしょう。
2. 目標の進捗状況の確認
今月の目標に対する進捗状況(週毎や月半ばに、目標に対してどれぐらい達成しているか)の発表をすることで、ただ毎日をなんとなく過ごすのではなく、数字を意識して仕事に取り組むことができます(新患獲得数、物販、継続率、メインテナンス数、自費率など)。
進捗状況が良いスタッフやチームを発表することで士気を上げることにつながりますし、工夫したことや変えたことなどを発表してもらうことで共有できます。特に数字を与えていないというクリニックもあるようですが目標があるからこそ、成長もあるのです。仕事をしている以上、数字を意識することは必須です。どんな数字からでも良いので、自身の成長のためにも数字を意識する習慣をつけていきましょう。
3. 社員の育成、モチベーションを上げる場
朝礼は仕事モードに切り替える場です。朝一番に来院された患者さんから気持ちよい挨拶、笑顔でお迎えできるようにウォーミングアップをすることは効果的です。発声練習や挨拶用語を大きな声で行う、早口言葉を全員で行いはっきりと話すためのトレーニングをする、表情トレーニングを行う、など、全員が声を出すことが必要です。
内容はマンネリを防ぐために、2週間ごと、月ごとに内容を変える、など、変化をつけるとよいでしょう。また担当を決めてスピーチの場を設けることは、人前で話す練習にもなります。話すときの声や表情、目線も意識することが大切です。

◎その他取り入れるとよい例

・患者さんから頂いたお褒めの言葉、うれしかったこと、質問など
・ホスピタリティレポート…日常行った場所、買い物などの場面で、お客さんとして対応されてうれしかったこと、取り入れようと思ったことなどを発表します。前日お休みだったスタッフに話してもらうことで仕事モードへの切り替えになるのではないでしょうか。
・GOOD&NEW…24時間以内に起こったことで、良かったこと、新しい発見、感動したこと、役に立ちそう、など自身が体験したことだけでなく、本やテレビなどで耳にしたことでもよいでしょう。1分以内で発表します。担当はランダムに選び、話し終わったら全員で拍手をします。
(※本来全員が発表するのですが、人数が多いと時間的に難しいので、5~6名のチームごとに行うか、ランダムに選んだ2名が発表するとよいでしょう。)
毎日の朝礼で、これらを取り入れることは、ホスピタリティの感性を育てること、ポジティブ思考に繋げること、スタッフ同士の理解を深めることに役立ちます。スタッフ全員が朝礼の目的、役割に対する共通の理解を持ち、一人ひとりが自覚をもって朝礼を進めることで仕事の質も上がります。
朝礼は全員の意識をまとめる場ですが、トップダウンで院長やドクターが一方的に行うのではなく、スタッフが持ち周りで担当するとよいでしょう。院長からの話はできるだけ少なくし、スタッフ主導で進行することで主体性が期待できます。さらに、担当するスタッフは朝礼をするための準備が必要ですので、リーダーシップ、責任感を育てることにつながります。
やらされている意識、受け身的な意識から、「自分たちの仕事、職場」という自発的な意識に変えていくことが大切です。もし皆さんの職場に活気が無かったら、朝礼から見直してみてはいかがでしょうか。

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